開目抄
233頁2行〜233頁4行

【本文】

  鉄を熱にいたう・きたわざればきず隠れてみえず、度度せむれば
 きずあらはる、麻子を・しぼるに・つよくせめざれば油少きがごと
 し、今ま日蓮・強盛に国土の謗法を責むれば此の大難の来るは過去
 の重罪の今生の護法に招き出だせるなるべし


【内容】

  この開目抄は、文永9年2月に佐渡で認められ、四条金吾を通し
 て門下一同に与えられたお手紙です。この御書で大聖人が末法の御
 本仏であることを明かされたので「人本尊開顕の書」と言い、「法
 本尊開顕の書」である観心本尊抄とともに大事な御書です。
  今回の範囲では、鍛冶屋が何度も何度も鉄を熱いては打って、鉄
 の中の不純物を出すように、また麻の種から油を採るのに強く搾ら
 なければ採れる油が少ない例えを引かれ、大聖人ご自身が強盛に謗
 法を責め折伏を実践していったので、過去世の謗法の重罪を滅せん
 がために、種々の大難が顕れたとおっしゃってます。
  折伏を実践する功徳によって、生命にこびりついている汚れが剥
 がれ出てきます。これが難であり、この難と戦って乗り越えていく
 ことによって宿命転換ができると教えられています。
  難と戦うといっても喧嘩するわけではなく、自身の生命に仏界の
 境涯を顕すということです。
  自身の宿命を転換するためにも、勇敢に折伏に挑戦していきまし
 ょう。難が起きたらチャンス!

               2006/02/13(月)  どん兵衛の館にて


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