一生成仏抄
384頁3行〜384頁5行

【本文】

  譬えば闇鏡も磨きぬれば玉と見ゆるが如し、只今も一念無明の迷
 心は磨かざる鏡なり是を磨かば必ず法性真如の明鏡と成るべし、深
 く信心を発して日夜朝暮に又懈らず磨くべし何様にしてか磨くべき
 只南無妙法蓮華経と唱へたてまつるを是をみがくとは云うなり

【内容】

  この御書は建長7年、大聖人が立宗を宣言された2年後、下総の
 まだ入信間もない富木常忍に対し仏道修行のあり方を簡潔に教えら
 れたお手紙です。
  今回の範囲では、生命を鏡に譬られ、曇って汚れた生命も磨いて
 いけば明るく歓喜あふれる生命に変革できると教えられています。
 では、どうやって生命を磨くのか...わが一念の生命こそ妙法の
 当体であると深く信心を奮い起こし昼も夜も、朝も晩も怠ることな
 く、南無妙法蓮華経と唱えきっていくことだと教えられています。
  御本尊の前では当然のこと。行動の中にあっても心でいつも唱題
 し、常に生命を光輝かせていたいものです。生命が光輝けば智慧が
 湧く。表情も明るくなる。なにより嬉しい。
  この短期決戦の夏、心を磨きながら、お互いに思い出に残る戦い
 を楽しんでいきましょう。

               2005/08/17(水)  どん兵衛の館にて


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