異体同心事
1463頁5行〜1463頁7行

【本文】

  日本国の人人は多人なれども体同異心なれば諸事成ぜん事かたし
 日蓮が一類は異体同心なれば人人すくなく候へども大事を成じて・
 一定法華経ひろまりなんと覚へ候、悪は多けれども一善にかつ事な
 し、譬へば多くの火あつまれども一水にはきゑぬ、此の一門も又か
 くのごとし

【内容】

  この御書は建治元年に、熱原の法難で知られている熱原方面を含
 む駿河地方の門下に指導・激励として与えられたお手紙です。
  当時、熱原方面では日興上人の指揮のもと活発な折伏が展開され
 おり、そのことに危機感をいだいた坊主と権力者らは結託し、大聖
 人門下への弾圧をはじめ、熱原の法難へとなっていきます。
  今回の範囲では、まず、多人数であってもエゴや利害で結託した
 体同異心では、何事も成就できないが、日蓮が一類、すなわち創価
 学会の私たちは、個性や立場が異なっていても広宣流布の大願とい
 う同心の絆で結ばれているから必ず広布拡大はできるであろうと述
 べられています。
  そして悪は多くても正義に勝つことはない。たとえば多くの火が
 くすぶっていたとしても、水をかければ消えてしまうようなもので
 あり、私たちも勝っていけるのだと述べられています。
  勝利の極意である異体同心の団結で、悪と戦い抜く正義の団結で
 互いに励まし合い、力を合わせて、これからの一切の戦いに勝利し
 ていきましょう。

               2005/05/14(土)  どん兵衛の館にて


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