崇峻天皇御書
1173頁14行〜1173頁16行

【本文】

  中務三郎左衛門尉は主の御ためにも仏法の御ためにも世間の心ね
 もよかりけり・よかりけりと鎌倉の人人の口にうたはれ給へ、穴賢
 穴賢、蔵の財よりも身の財すぐれたり身の財より心の財第一なり、
 此の御文を御覧あらんよりは心の財をつませ給うべし

【内容】

  この御書は建治3年9月11日、身延の地から鎌倉の四条金吾に
 与えられたお手紙で、蔵の財、身の財、心の財を説いた三種財宝御
 書とも言われてます。四条金吾は、勇敢な信心を貫いたため、主君
 から疎まれ、同僚からも迫害を受けていた当時のものです。
  今回の範囲では、仕事においても、学会活動においても、近隣地
 域の方々との関係においても、周囲から賞賛される勝利者になって
 いきなさいと指導され、勝利者になるためには、蔵の財、身の財よ
 りも心の財が一番大事であると教えられています。心の財とは、信
 心によって育まれる福徳あふれる豊な人間性であり、豊な心の財の
 あるところに、蔵の財、身の財も具わってくるものです。
  最後に、この御書を拝読したからには、深き信心と誠実の行動を
 根本に心の財をつんでいきなさいと指導されています。
  今日よりは、共々に、人間としての勝利者になるべく、一層、学
 会活動に励んでいきましょう。

               2005/04/01(金)  どん兵衛の館にて


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