持妙法華問答抄
465頁17行〜466頁1行

【本文】

  一切の仏法も又人によりて弘まるべし之に依って天台は仏世すら
 猶人を以て法を顕はす末代いづくんぞ法は貴けれども人は賤しと云
 はんやとこそ釈して御坐候へ、されば持たるる法だに第一ならば持
 つ人随って第一なるべし

【内容】

  この御書は、伊豆流罪赦免後、鎌倉で認められたものとされてい
 ます。内容は、法華経を持つ意義について問答形式で展開され、前
 半ではまず、釈尊の膨大な経典の中で法華経こそが第一であること
 を経典を引用されながら述べられ、次に今回の範囲へと移っていき
 最後に、自他の信心に励むことこそが今生の思い出となると述べら
 れ、結ばれています。
  今回の範囲は、まず、人によって法が広まる道理を示され、受持
 する法が第一であるならば、受持する人も第一であると述べられて
 います。
  よく同志を誹謗したらあかんって言われます。それは今回の御文
 からも解るように第一の法、すなわち御本尊を受持している人を謗
 ることは、その人の受持している御本尊を謗ることにつながるから
 です。
  同志を大切にし、励ましあっていく、守り抜いていくことが大切
 であり、信頼の絆という団結があってこそ広布の大前進もできると
 いうことでしょう。一人ひとりの同志を大切にし、尊重し、励まし
 あいながら、自らの壁を破る戦いに挑戦していきましょう。

               2003/09/07(日)  どん兵衛の館にて


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