十字御書
1492頁8〜1492頁10行

【本文】

  今又法華経を信ずる人は・さいわいを万里の外よりあつむべし、
 影は体より生ずるもの・法華経をかたきとする人の国は体に・かげ
 のそうがごとく・わざわい来るべし、法華経を信ずる人は・せんだ
 んに・かをばしさのそなえたるがごとし

【内容】

  「十字と書いて、なんで蒸し餅やねん」と思ったのは、私だけで
 しょうか。どうやら、食べやすいように十字に切れ込みを入れてい
 たことが、この読み方の由来らしいです。
  この御書は、南条時光のお姉さんにあたる重須殿の奥さんが、蒸
 し餅と果物を御供養されたことに対するお手紙で、妙法への御供養
 に励む純真な信心を称賛され、幸福を万里の外から集めることがで
 きると仰せになっています。どんなに人や地域に福運がないように
 思えても、信心に励めば、福運を呼び寄せることができるというこ
 とです。叶わざるなしの御本尊を信じて頑張りましょう。
  次に、影と体の関係を例にとり、その生命に刻まれた善根は、必
 ず生活面にも現れ、幸せな人生となってくるという道理を明かされ
 ています。逆に、正法に敵対し、広布の妨げをするならば、福運を
 失い、様々な災いを招くとも仰せです。
  最後に、御本尊を信じ、広布のために尽くす人は、栴檀が素晴ら
 しい香りを具えているように、力強い仏の生命が脈うっているので
 自身の生命に仏の生命を現すことができると教えられています。
  広布のために戦う学会活動もすべて、自身の生命に善根を刻むこ
 とになり、福運となっていることを確信して、朗らかに前進してい
 きましょう。

               2003/05/11(日)  どん兵衛の館にて


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