【内容】
この御書は、文永9年2月11日、佐渡の塚原の三昧堂で、最蓮
房日浄の質問に対する答えとして認められたお手紙です。最蓮房日
浄という人は、同じく佐渡に流罪されていた天台宗の学僧で、佐渡
の地で大聖人に帰依した人です。
この御書では、生死一大事の血脈は、仏と法華経と衆生の3つが
まったく差別がないと信じて題目を唱えること、また、三世にわた
って受持すること、そして、異体同心で題目を唱えることの3つの
点が実践されるところに血脈があると言われています。今回の範囲
では、3番目の部分で、異体同心の団結こそ大聖人の仏法を弘通す
るうえで最も肝要なことであると述べられています。
では異体同心とは何か、「自他彼此の心なく水魚の思を成して」
とあるように、自分と他人とを隔てるのではなく、水と魚の関係の
ように、互いになくてはならない存在として尊重しあっていくこと
です。立場や特質が異なっていても、御本尊を信じるという点で、
また、広宣流布を目指すという点で、今の時期なら法戦の大勝利を
目指すという点で、心を1つに団結して戦っていくところに生死一
大事の血脈があるということです。これに反して、異体異心の者と
は、感情や利害を中心にしている心の持ち主のことで、このような
人は、妬みや嫉妬が生じやすく、団結できすに破和合僧になってし
まうと仰せです。
この大事な法戦の真っ只中、強固な信頼の絆で、心と力を合わせ
ながら、楽しく戦って大勝利していきましょう。
2003/03/09(日) どん兵衛の館にて
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