南条殿御返事
1530頁 1〜 3行

【本文】

  いものかしら・河のり・又わさび・一一・人人の御志承り候いぬ、
 鳥のかいこをやしなひ・牛の子を牛のねぶるが如し、夫れ衣は身を
 つつみ・食は命をつぐ、されば法華経を山中にして読みまいらせ候
 人を・ねんごろに・やしなはせ給ふは、釈迦仏をやしなひまいらせ
 法華経の命をつぐにあらずや

【内容】

  このお手紙は、南条時光ら3人の信徒が、大聖人へ御供養の品々
 贈られたことに対し、建治2年3月18日、大聖人が55歳の時に
 身延の地で、認められた御礼のお手紙です。
  ちょうど、大聖人が三大秘法の大仏法を確立される闘いを展開さ
 れている時に、南条時光は、すこしでも大聖人のお役に立ちたいと
 の想いで真心からの御供養に励み、それにたいして大聖人は「釈迦
 仏をやしなひまいらせ法華経の命をつぐにあらずや」と仰せになっ
 ておられます。
  なにも、いもやのり、わさびを我が家の仏壇に供えなさいと言っ
 ているわけではありません。これらの品々で、少しでも大聖人のお
 役にたちたいとの「心」が大切なのです。その真心からのご供養が
 未来永劫にわたって絶大な福徳になると仰せです。
  わたしたちも「少しでも広宣流布のお役に立ちたい」という真心
 からの振る舞い、また御供養が絶大な福徳となることは言うまでも
 ありません。
  今日よりは、決意も新たに、共々に、法のため、人のために尽く
 す広宣流布の戦いに尽くしてまいりましょう。

               2002/10/28(月)  どん兵衛の館にて


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