如来滅後五五百歳始観心本尊抄
246頁 15〜16行

【本文】

  釈尊の因行果徳の二法は妙法蓮華経の五字に具足す我等此の五字
 を受持すれば自然に彼の因果の功徳を譲り与え給う

【内容】

  この御書は、文永10年4月25日、佐渡の一谷で認められ、富
 木常忍に送られた書です。この書には、日蓮大聖人が御図顕された
 御本尊が末法の法本尊であることが明かされているので、法本尊開
 顕の書と言われています。また、この御書は、人本尊開顕の書と言
 われる開目抄とともに、日蓮大聖人の根本教義を示された重要な御
 書の1つです。
  今回の範囲では、釈尊が成仏するために行った修行も、成仏して
 からの仏としての果報も、すべて、御本尊に納まっているので、御
 本尊を受持することにより、成仏の因と仏の果報を得ることができ
 ると仰せです。
  こう言えば、なんだ、そんなことかと思うかもしれませんが、こ
 れがなかなか難しい。大事なのは受持するということ。御本尊を受
 けるだけでは、ダメということです。自らお題目を唱えていく自行
 と、妙法を語っていく化他行、すなわち折伏の祈りがあって、信力
 行力となり、それに応じて仏力、法力が顕れ、仏の境涯を得ていく
 ことができるようになる。
  私たちはすでに、一切の功徳が具わっている御本尊を受けている
 ので、その歓びと感謝をもって、折伏、弘教に、また新聞啓蒙にと
 戦ってまいりましょう。

               2002/09/01(日)  どん兵衛の館にて


座談会御書一覧に戻る