四条金吾殿御返事
1169頁 3〜5行

【本文】

  きたはぬ・かねは・さかんなる火に入るればとくとけ候、冰をゆ
 に入るがごとし、剣なんどは大火に入るれども暫くはとけず是きた
 へる故なり、まへにかう申すはきたうなるべし、仏法と申すは道理
 なり道理と申すは主に勝つ物なり

【内容】

  四条金吾は、主君の江間氏から信心をやめるように命令されるが
 例えクビになっても信心を貫く決意を大聖人に申し上げたことに対
 し、建治3年、大聖人から金吾の決意を称えられたお手紙です。
  鍛えていない鉄は大火に入れれば溶けてしまうが、鍛えた剣は、
 すぐには溶けないことの例えを引き、ホンマモンとマガイモンにつ
 いてふれられています。ここでは、金吾の決意をホンマモンの信心
 として称えられています。また、仏法は道理であるので、主君の権
 力や世法に負けるはずがないとの大確信を述べられています。
  歴史を振り返ると、その後、主君は病に倒れ、金吾の献身的な治
 療により回復し、その結果3倍もの所領を賜り、金吾は、みごとに
 勝利の実証を示しています。
  仏法は勝負! 我々も断じて勝つとの強い一念で勝利の実証を!

               2002/07/24(水)  どん兵衛の館にて


座談会御書一覧に戻る