四条金吾殿御返事(梵音声御書)
1121頁 14〜16行

【本文】

  此の法華経の一字の功徳は釈迦・多宝・十方の諸仏の御功徳を一
 字におさめ給う、たとへば如意宝珠の如し一珠も百珠も同じき事な
 り一珠も無量の宝を雨す百珠も又無尽の宝あり

【内容】

  四条金吾が母の3回忌の追善で大聖人に御供養されたことに対す
 る御返事です。この法華経によって全ての仏が成仏していることか
 ら、諸仏の功徳はすべて南無妙法蓮華経に収まっているとおおせに
 なっています。その功徳の大きさについては、如意宝珠の例えを引
 かれています。如意宝珠とは、今風にいうとドラえもんのポケット
 のように、なんでも(功徳が)出てくるって感じでしょうか。大聖
 人は、如意宝珠は一珠でも無量だから、二珠も百珠も同じとおおせ
 です。逆に言えば一珠がいかに大事かがうかがわれます。一編のお
 題目の中に何を込めるのか。深き一念によるお題目のすごさ、その
 一編一編の繰り返しが大事ではないでしょうか。別の御書に「叶ひ
 叶はぬは御信心により候べし全く日蓮がとがにあらず」とおおせに
 なっています。信力、行力が仏力、法力になることを自覚して自行
 化他の信心に励んでいきましょう。

               2002/05/30(木)  どん兵衛の館にて


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