上野殿御返事
1544頁 9〜11行

【本文】

  抑今の時・法華経を信ずる人あり・或は火のごとく信ずる人もあ
 り・或は水のごとく信ずる人もあり、聴聞する時は・もへたつばか
 りをもへども・とをざかりぬれば・すつる心あり、水のごとくと申
 すは・いつも・たいせず信ずるなり、此れはいかなる時も・つねは
 ・たいせずとわせ給えば水のごとく信ぜさせ給へるかたうとし・た
 うとし

【内容】

  壮年部や男子部の得意な「火の信心」と婦人部や女子部が得意と
 する「水の信心」について述べられています。先生のスピーチを聞
 いた時、また指導や激励を受けた時は、「よーし、やるでぇ!」と
 燃え立つばかり思えども、家に帰り着くころには、「明日から頑張
 ろう!」とややトーンダウンして、そのままズルズルと...でも
 大聖人は、この御文からもわかるように水の信心を称えられていま
 す。なにかあれば頑張るけどもという人は多いと思いますが、なに
 がなくとも水が流れるごとく持続の信心が大切とのことです。
  観点を変えて見ると、火の信心は、なにかきっかけ(縁)にふれ
 て燃え立つ、いわゆる受動的信心に対し、水の信心は日々発心の能
 動的信心と言えるかと思います。どちらが素晴らしいことかは、地
 区内の壮年・男子部と婦人・女子部を比べてみると一目瞭然かも。

               2002/05/07(火)  どん兵衛の館にて


座談会御書一覧に戻る